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東京学芸大学大学史資料室

けやきの碑        2022年1月


                               2021年12月20日撮影

総合グラウンド入口の正面、体育館の裏手にある「けやきの碑」をご存じですか?

このけやきの碑は、1982(昭和57)年に、江戸時代にこの一帯に新田開発で入植した農家の方々が建立した石碑です。

小金井キャンパスは、第二次世界大戦前は陸軍技術研究所だった場所ですが、ここはそれ以前の昔の様子をうかがい知ることができる場所です。

けやきの碑には以下の文章が刻まれています。


  ここに林立する七本のけやきは、白樫、松、竹、などとともに、もと農家の屋敷森を

  構成していたものである。

  武蔵野の農家は防風のため、一般に屋敷森にかこまれ、その森の中心をなしていた木が  

  けやきであった。

  現在都市化が急速に進み昔のすがたが失われつつある中において、けやき群が大学の構  

  内にこのような形で残存していることはきわめて価値高きものである。


                               2021年12月20日撮影

農家の屋敷林であったけやきの大木7本が、現在も江戸時代の道に沿って一列に並んでいます。関東平野は冬の季節風が強く、これらのけやきは北側からの風を防ぐ防風林の役割を果たしていました。また、このあたりは関東ローム層で植物の生育に必要な栄養分が少ないため、落ち葉はたい肥として大切に利用されました。

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